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2017年10月21日

r*cove life~⑥緑や大地を感じる癒しの空間~

以前、我が家では妻と子どもを巻き込んでビオトープを制作しました。庭に穴を掘って池をつくり、周りにミツガシワ、ミズバショウ、チングルマ、ショウジョウバカマなど湿地や水辺を好む植物を植えました。最初は泥水のようだつた池が、日が経つにつれて透明になってくるのは有機物を分解する微生物が定着している証しです。その後、1ヶ月半ほどしてヨシノボリ、エビ、メダカ、カワニナを放流してとりあえずひと段落。目指すは、近くを流れる天白川水系の生態系の再現です。
お風呂みたいに小さなビオトープですが、小さいながらも自然の循環が感じられてとても心がやすらぎます。忙しければ忙しいほど、生き物たちの営みが目にしみますね。

 

 

人間には、そうした自然のサイクルを感じながら、自分の存在感を確認する時間と空間が必要です。そして、そんな時間と空間が家に日常的にあったならば最高じゃありませんか? 自然が醸し出すおだやかな空気の中で、家族でおしゃべりしたり、食事をしたり、読書をしたり、睡眠をとったり、ごく普通のことが癒しになるのです。
「自然を感じたいのは山々だけど、アスファルトに固まれた都会ではとても無理」
そんなことはありません。工夫次第で緑や大地の匂いを感じる暮らしは十分に可能です。

 

 

 

 

 

手軽なところでは、マンションのベランダでもつくれる緑のカーテン。風にそよぐ葉っぱは見た目にも涼しげです。市民レベルでできる地球温暖化対策として注目されていますが、それ以上に、夏の日差しを受けてぐんぐんと生長する様子は見る人を元気にしてくれます。
朝顔やツルバラを植えれば色とりどりの花が目を楽しませてくれますし、ゴーヤやブドウは収穫の楽しみが待っています。ビールの原料になるホップもつる性植物で緑のカーテンに適しているのだとか。夏はホップの実を眺めながら生ジョッキで乾杯なんて風流なことをしてみたいものです。

 

 

 

 

 

先にお話したドイツの環境都市フライブルク市では、傾斜のない陸屋根の家は屋上緑化が義務づけられています。これは、土にしみこんだ雨水が蒸発するときの気化熱で屋内を冷やしたり、地面に一気に雨水が流れ込むのを防ぐためです。
屋上緑化というと、防水シートを貼ったり、土壌を整えたり、屋上に適した樹木を選定したりと、難しそうなイメージがあるかもしれません。完成したあとも水やりや剪定など面倒なことがありそうです。
でも、フライブルクの屋上緑化はいたってシンプルです。厚さ数センチ程度に土を敷きつめ、ハーブなどの草花の種をまいたらあとは手入れなどせずほったらかし。よほど乾燥した場所でなければ雨水だけで育ち、きれいな花畑になります。これで蝶や鳥でも来てくれれば立派なビオトープです。
さらに緑化計画の徹底した市内のヴォーパン地区では壁面緑化がさかんで、街のあちこちでツタやフジに覆われた家を見ることができます。
その壁面緑化の延長なのでしょうか、日本ではほとんど見かけない「空中緑化」というべきユニークな緑化がありました。壁を伝う植物のツルを、道を挟んだ向い側の家の壁に渡しているのです。道路から見上げれば空はまるで植物の万国旗がはためいているよう。人々がにぎやかに行きかう石畳の小路にマッチして、なんだかウキウキしてきます。
日本では敷地からはみ出た植木の枝が隣人トラブルのもとになる昨今だけに、ヴォーバンの住人たちの交流の深さを思わせる美景です。

(⑦にづづく)

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